脂肪肝
脂肪肝とは、肝臓に過剰に脂肪が蓄積した状態で、生活習慣病の一種です。原因としては、肥満・食べ過ぎなどの生活習慣に由来するものとアルコールに由来するものがあります。定期的な診察と採血による肝機能チェックとそれに基づく治療が必要になります。近年の新薬開発により脂肪肝炎は治療できる疾患となってきています。健康診断で「肝機能障害」を指摘された方は当院にご相談ください。
B型肝炎
B型肝炎ウィルスが体の中に入ることよっておこる病気です。人間の体がB型肝炎ウィルスを排除しようとして肝細胞を攻撃してしまうことより「肝炎」が起こってしまいます。日本では人口の1%以上にあたる150万人程度がB型肝炎ウィルスに感染していると言われています。知らないうちに感染している方々が多くいますので積極的に肝炎ウィルス検査を受けましょう。抗ウィルス治療を受ける場合には公的補助が出る場合があります。
B型肝炎のQ&A
- どうして定期的なチェックが必要なのですか?
- B型肝炎ウィルスを持っている方は通常の人に比べて 肝細胞癌が発症する可能性が格段に高く、腫瘍マーカーや超音波検査などで早期発見が必要です。また、無症状のうちに肝硬変へと移行してしまっている場合もあります。抗ウィルス薬などで適切に治療することにより、肝硬変や肝細胞癌になる可能性を低くすることができます。
- B型肝炎にはどのような治療法がありますか?
- 大きく分けて「肝庇護薬」と「抗ウィルス薬」とがあります。「肝庇護薬」による治療は肝臓の活動性を抑えるのみでウィルス自体を抑えることができません、つまり根本的な解決にはなっていません。このため活動性B型肝炎の方々にはウィルスを直接抑えることのできる「抗ウィルス薬」が必要です。抗ウィルス薬は高額になる場合があり、一定以上の支払いで公的補助が出ます。
- 健康診断(人間ドック)でHBs抗原陽性と言われたのですが・・・
- 体内にB型肝炎ウィルスが存在している可能性が高いと思われます。採血でウィルス量を測ったり肝機能の数値を見ることにより「活動性肝炎」の状態であるかどうかを考慮し、治療方法を検討します。
C型肝炎
C型肝炎ウィルスは、1989年に発見されたウィルスで輸血などで感染するとされていますが感染経路は不明なことが多いです。C型肝炎ウィルス感染者は150-200万人程度とされておりますが、実際に通院されている患者さんはその10%に過ぎません。慢性化しやすく現在C型肝炎ウィルスが肝細胞癌発癌の原因の第一位となっており、それに伴い肝がん死亡者数も増加傾向にあります。2014年9月より内服のみでの治療ができるようになっております。
C型肝炎のQ&A
- C型肝炎を治療しないとどうなりますか?
- 慢性肝炎を放置しておくと肝臓が完全に硬くなってしまう「肝硬変」へと移行します。肝硬変になると肝細胞癌のリスクが上がるだけでなく、食道・胃静脈瘤の破裂や大量腹水、浮腫、肝性脳症など重篤な合併症が発生します。 適切な治療により肝硬変や肝細胞癌への移行を防ぎましょう。
- どんな治療方法がありますか?
- 2014年にインターフェロンを用いずに飲み薬のみでC型肝炎ウィルスを駆除することができる治療薬が発売されました。副作用はインターフェロンよりかなり軽度となっております。治療費が高額になるため公的助成がありますが、栃木県では肝臓専門医・消化器病専門医(篠﨑聡)が助成の書類を作成することができます。当院で治療開始できますのでお気軽にお問い合わせください。
- インターフェロン治療はきついって聞いたのですが・・
- 現在では副作用が強いインターフェロン治療が第一選択になることはありません。副作用がほとんどない飲み薬のみでウィルスを消し去ることが可能になっています。